「FXを始めようと思うんだけど、スキャル、デイトレ、スイング?色んな言葉があって分からないな。」
「どんなスタイルを選べばいいかを知りたい!」
こんな疑問にお答えします!
本記事の内容
・スキャルピング、デイトレード、スイングトレード 3つのスタイルを覚えよう
・サラリーマンがFXを始めるにはどのスタイルがいいのか
私は金融業界で働くFXトレード歴3年のサラリーマンです。
初心者向けの本を買ったり、Youtubeで勉強したり、インターネット、ブログ、Twitterなど様々な所から情報を集めた結果・・・
混乱して失敗もたくさんしてきました。
やっと相場の本質や自分のスタイルが見えてきました。そんな私の経験も踏まえ、まずはこのスタイルでFXを始めてみよう!
と思っていただけたら幸いです。
また、今のスタイルで本当にいいのかな?と思っている初心者の方も参考にしていただければと思います。
それでは早速はじめましょう。
スキャルピング、デイトレード、スイングトレード 3つのスタイルを覚えよう
トレードスタイルの違いはどの時間の波を見るか
FXにはチャートと呼ばれる「値動きの推移」を表したものがあります。その値動きを一本の「ローソク足」と呼ばれる2色の棒で表示させます。
このローソク足が例えば「日足チャート」であれば1日24時間の始まりから終わりの値段の推移を一本のローソク足で表し、それが連なったものになります。
「1分足チャート」であれば1分間=60秒間の始まりから終わりの値段の推移を一本のローソク足で表します。
ここまでは既に知っている方も多いと思いますが、トレードスタイルの違いはこのチャートに表示させる「時間軸」の違いによってどの時間軸の波の値幅を取るかです。
つまり、どの時間のチャートを見て実際に自分がエントリーしてこれから上がるかな?下がるかな?とワクワクしながら
時には今損してるからお願いだから上がってくれ・・・!
ヤバい、、、なんとか下がってくれ!と一喜一憂するかの違いということです(笑)
それでは、それぞれのスタイルを実例も紹介しながら説明していきます。
スイングトレードとは
このブログではスイングトレードの定義を「数日~数週間ポジションを保有するスタイル」と考えています。
実は厳密に言葉の定義付けがされているわけではありません。また何日間ポジションを持ったらデイトレード、スイングトレードだ!!
と学者のように定義付けする意味は全くありません。
長い人で数カ月同じポジションを持つ人もいます。もちろん、とてもいい値段でポジションを持つことができれば
ずっとポジションを持つこともあり得るので相場の対局がずっと一方方向であれば数カ月、数年同じポジションを持つこともあるかもしれません。
主には「週足」から「4時間足」で発生する波を捉えるトレードです。
スイングトレードのメリット、デメリット
■メリット
・一度ポジションを持てば、ずっとチャートを見ておく必要がない
・1回のトレードで大きな値幅が取れる
・いいところでポジションを持つことができれば高みの見物ができる
・スプレッドのコストがかからない
サラリーマンにとって平日の日中は会社に拘束されているため自由に使える時間が少ないですよね。
特に家庭を持っている方であれば家族との時間も大事ですよね。
スイングトレードは大きな時間足の値動きを根拠にトレードするため数分、数時間の値動きはあまり関係ありません。
あくまでも相場の対局に従っていきます。そのため、ずっとチャートに張りついていられない人にとてもメリットがあります。
利益が取れるときは数十pipsから数百pips値幅が取れることもあります。
また一番高いところ、一番低いところでポジションを持つことができれば自分のエントリーした方向に動いた瞬間に負けることはなくなります。
そうすると精神的に安定して相場を眺めることができます。
また、FXはスプレッドというエントリーした時の手数料がかかります。
最近ではFX会社のスプレッド(ポジションを持った時の手数料)がドル円では0.1銭と極小のところもあるのであまり気にならないかもしれませんが、
それでもトレードの回数が低ければ低いほどこの手数料をFX会社に払う必要がないためその点も長い目で見れば優位性に繋がります。
■デメリット
・含み損を長時間抱えるリスクがある
・小さな波を狙う他のトレードスタイルに比べて利益効率が悪い
・エントリータイミングが頻繁に来ない
・マイナススプレッドの場合それだけでコストがかかる
数日~数か月単位で考えるため、ポジションを持ったあとに自分のエントリーした方向に向かうのに時間がかかる場合があります。
むしろポジションを持ってすぐにプラスになることは稀かもしれません。
なぜなら、大きな足の波が反転するには時間がかかるためピンポイントに反発するタイミングを捉えることは難しいからです。
また、節目や意識されやすい値段、例えばドル円で言えば100円、ユーロドルで言えば1.1000などの「キリ番」と呼ばれるところでトレードをすることが多く、その節目を守りたい人と破りたい人のバトルが繰り広げられるため一定の乱高下は必ず発生するものと考えてください。
デイトレードやスキャルピングは細かい波の利益を狙います。
上に行ったり下に行ったりするところを取るので細かく値幅を稼げますが、スイングは一方向の大きな波を取るので波が戻る分の利益を捨てて一方向の利益だけしか取れないということになります。
大きな足の節目を狙うことから、毎日のようにエントリーするタイミングが来るわけではありません。
1か月にエントリーするタイミングが数回あるかないかくらいに思っておく必要があります。数週間ずっと動きがないことも多いのでつまらないと思ってしまうことも多いかもしれません。
実際のトレード例~スイングトレード編~
それでは私のスイングトレードの例を紹介します。上のチャートは実際のユーロドル【4時間足】のチャートです。一本のローソク足が確定するのに4時間かかるということです。
1日経過するのに6本しかローソク足ができませんね。
画面左の2つの山ができて一度下落しました。もっと大きな時間の足では長い下落のトレンドが発生していましたので、この時点でスイングトレードの目線は売り目線で考えていました。
つまり左の2つ目の山で頭が抑えら、上昇できなかったという事実を確認。そこから下落してきたところの調整で上昇したところから再度安値の更新を狙って下落していく優位性が高いと判断していました。
画面に様々な線を表示させてチャートを分析し、青い網掛けの左の矢印から売りでポジションを持ちました。そこからこのポジションは4時間足×26本=6日と8時間後に利益を確定させ、50pips程利益が出ました。
1万通貨であれば5,000円、10万通貨持っていれば50,000円の利益です。
デイトレードとは
このブログではデイトレードの定義を「数時間~数日間ポジションを保有するスタイル」と考えています。
サラリーマンに向いているということで様々なサイトでもおすすめされているスタイルです。スイングトレードに対してポジションを保有する時間が短くなります。
イメージとしては仕事が終わって19時くらいからチャートを見て、いいエントリーポイントがあればそこでエントリー、少し利益が乗ったところで利益確定させて就寝するということです。
ずっとチャートを見ていることはできないけど、放っておいて寝ている間にいきなり暴騰暴落したらどうしよう・・・と思っている方には適しているスタイルかもしれません。
値幅は数十pipsを狙うことが多いです。1日10pips取ることができれば1週間5日間で50pipsの利益が得られます。
スイングトレードの実例と同じだけの利益を細かく取るイメージです。よく1日10pipsをサクッと取る方法!など手法が紹介されているのも万人受けするからでしょう。
主には「1時間足」から「15分足」の波を捉えるトレードです。
デイトレードのメリット、デメリット
■メリット
・時間、値幅、コスト、損失のバランスが一番取りやすいトレードスタイル
・エントリーチャンスも1日に1回以上くることが多い
・まさに「トレード」してるな自分!という感覚が得られる
やはり、スキャルピングとスイングの間にあたるスタイルなのでバランスがいいと言われがちですね。
広く親しまれていると思います。サラリーマンでも無理なくトレードができるのもこのスタイルからだと思います。
また、損切りの設定もスイングトレードに比べればタイトに設定できるので資金管理もしやすいのが特徴です。
チャンスも1日に1回はやってくるので、「おれ、FXトレードやってるわー」っていう感覚になって結構楽しいです。
■デメリット
・時間足が短くなる分チャート分析が効かない時がある
・スキャルピングよりは含み損のリスクも増える
・ダマシが増える
相場の本質として時間足が短くなればなるほどチャート分析の型にはまらない時が増えます。
要するに時間足が短いので簡単に流れが変わっていくということです。
もちろん、スキャルピングと比較すれば思惑の方向にいくまでに時間がかかるのでスイングトレードと同様含み損に晒されるリスクは上がります。
簡単に流れが変えられるということに近いですが、「ダマシ」が横行しやすいということです。
ダマシとは大口の機関投資家などお金をたくさん持っているトレーダーが個人投資家に仕掛けてくる罠だと思ってください。
このダマシにより一見上昇しそう、下落しそうという値動きが発生するのですが、そう思ってエントリーすると急に相場が反転。
「うわ、やべぇ」と思って損切りさせられるという罠が増えます。
実際のトレード例~デイトレード編~
それでは私のデイトレードの例を紹介します。上のチャートは実際のユーロドル【15分足】のチャートです。
画面左から下降してきた波が反転するタイミングと捉え、夕方からエントリーしました。5時間後上昇の力が弱いと判断し利益確定。
30pips弱の利益を確保することができました。
スキャルピングトレードとは
このブログではスキャルピングトレードの定義を「数秒~数分間ポジションを保有するスタイル」と考えています。
簡単に稼げると紹介されていることもあれば一番難しいと言われることもあります。
極めれば数分で数十万を稼ぐことも夢ではないかもしれません。
ただし、これは職人技に近いところがあります。ずっとチャートを見ていなければいけないのと、瞬時の判断でエントリーから利益確定、損切りの判断をしないといけないため難易度は高いと言っていいでしょう。
値幅は数pipsの利益を何回も積み重ねていくことになります。大きく値動きが出る時に上手くエントリーすれば数分で数十pipsの利益が取れることもあります。
主には「5分足」から「1分足」の波を捉えるトレードです。
スキャルピングトレードのメリット、デメリット
■メリット
・リスクが小さい
・短時間で利益を出すことができる
数分でエントリーから決済まで行うため損切りの幅も極小であり、すぐに利益確定と損切りを行うことになるためリスクは一番低いトレードスタイルと言えます。
また利益が数分で出るため、向き合い方によってはトレードにかける時間が少なくて済むこともあります。1日数分で5~10pips取れてしまうこともあります。
■デメリット
・スプレッドのコストがかかる
・ずっとチャートを見ていなければいけない
・メンタルが強くないと損大利小になってしまう
スキャルピングトレーダーは多くて1日50回もトレードすることになります。
仮に10万通貨でトレードすると1回のトレードで0.1pipsの100円マイナスからスタートするため、1日50回トレードすると500円の手数料がかかります。
これが1週間で500円×7日=3,500円、1カ月4週間とすると3,500円×4週間=14,000円も手数料がかかることになります。
年間で考えたらすごい金額ですよね。
それだけ、トレードの回数が増えれば増えるほどスプレッドのコストがかかるということは念頭に置いておかなければいけません。
サラリーマンが会社終わりに寝るまでずっとチャートを集中して見るというのは難しいものがあります。
疲れている中で集中力も落ちている状態ではいいトレードができないこともあります。
また、FXがなぜ難しいと言われるのかについては様々な理由がありますがその一つがメンタルを強く持つことができないからです。
どうしても損失が出たときには戻ってくるだろうと思ってしまいます。そんな時ほど思惑とは逆に相場はいくものです。
その結果、損失は大きくなる一方で逆に利益が出たときはすぐに利益確定させたくなってしまい、結果として損大利小になってしまうことが非常に多いです。
私もスキャルピングに挑戦したときは同じようになりました。
実際のトレード例~スキャルピング編~
それでは私のスキャルピングトレードの例を紹介します。
上のチャートは実際のドル円【5分足】のチャートです。109.7円を超えるまでは小さなローソク足だったものが109.7円を超えた瞬間に大きく動いていることが分かります。
この時は109.7円を超えたら大きく値が動くと事前に分かっていました。オアンダのオープンオーダーというツールを使いました。
どうして分かったかは別の記事で紹介させていただきますが、109.7円に到達したら買い注文が入るように事前にエントリーの値段をセットしていました。
すぐに大きく上昇し、わずか10分足らずで15pipsの利益を得ることができました。
サラリーマンがFXを始めるにはどのスタイルがいいのか
今までの説明で3つのトレードスタイルの良し悪しを理解できたでしょうか。どのトレードにもメリットデメリットがありました。
さて、それではどのトレードスタイルが一番いいのか!特にサラリーマンなどの兼業トレーダーにとってどうなのか!
答えはスイングトレードまたはデイトレードです
理由はサラリーマンなどの兼業トレーダーは専業のトレーダーに比べて圧倒的にFXにかけられる時間が少ないからです。
勘違いしてはいけないのが、1日たった数分のトレードで簡単に稼げるなんてうまい話はないということです。
しっかりと相場の大局を把握して売りと買いどちらに優位性があるのかをチャート分析してエントリーする必要があります。
したがって、瞬時の判断力が必要なスキャルピングトレードは初心者のうちは向かないというか難易度がかなり高くなります。
トレードの回数をできるだけ減らし無駄なトレードをなくすことが利益に繋がります。
最初の内はどうしても根拠が不明確な状態でトレードしてしまうことが多いです。私もそうでした。
ここまで上昇すれば恐らくそろそろ下がるだろう。ここを抜けたら勢いよく上昇するだろうといったように・・・。
実はこれは大抵が自分の希望的観測です。
適当なところでエントリーすれば上がるか下がるかの神頼み。それはギャンブルと一緒です。
よくFXはギャンブルだと言われるのは神頼みのお祈りトレードをするからです。
できるだけ長い時間軸の波に乗ってじっくりと待つ。これが初心者の内に経験すべきトレードスタイルだと思います。
私のトレードスタイルを少しだけ紹介
それでは、実際に私は普段どのようなスタイルでトレードしているかを少しだけ紹介させていただきます。
私は主に「デイトレード」を行っていますが、いいエントリーポイントがあれば「スイングトレード」もします。ただ理想はスイングトレードだけでゆったりやりたい。というのが本音です。
でも、どうしてもポジションを持ちたくなってしまう。これがトレーダーの性というものですね。
80%くらいが比較的長いポジションを持ちますが、ある条件下ではスキャルピングで短期の利益を取ることがあります。
言い換えればデイトレードでも相場の動きによってスキャルピングのようなトレードになってしまうということです。
完璧なトレードをすることはなかなか難しいです。3年FXを勉強してきてもまだまだ負ける時もありますし、エントリーしたあとに見立てが間違っていたと思うこともあるので。
サラリーマン兼業トレーダーに一番大事なのは「資金を守ること」です。とにかくまずは負けないようにすることから始めることで何度もチャレンジして何度も失敗して成長していきます。成長するには続けることが大事ということです。
私はどうしたら負けずに損小利大を達成できるかを日々考えながらトレードしています。
まとめ
みなさん3つトレードスタイルは理解いただけましたでしょうか。
これからトレードを始める方はぜひ、今回の記事を参考にまずは基礎となるスタイルを決めてFXの世界に足を踏み入れてみてください。
実際にどのスタイルがいいのか正解はありません。これは自分の性格、好みによってくると思います。サラリーマンでもスキャルピングで稼いでいる人もいればスイングで稼いでいる人もいます。
1つだけ言えるのはいきなり大金を稼ぐことはできないし、努力が必要です。専業トレーダー、億トレーダーと言われる方たちは必ず「資金を全て溶かした」「大きな失敗をした」という経験から多くを学び現在成功を手に入れています。
FXは失敗しないと成功を手に入れることはできないのかもしれません。ただ、それは今のようにどこからでも情報を手に入れられる前の時代の話なのかもしれません。動画配信やSNSが急速に普及したことで今では有益な情報が簡単に手に入る時代です。
私を含めて先人の失敗談を先に学ぶことによって、せめて大きな失敗をしない、大金を失わずにトレードスキルを向上させていってもらえれば幸いです。
それぞれのスタイルの特性を掴んでそれを極めればそれなりの形にはなると思います。ただ、それぞれのメリット、デメリットを理解した上で情報に踊らされず自分でまずはやってみることが必要だと思います。
一人でも多くの方がFXで利益が出せるよう情報発信していきたいと思います。